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オンライン授業を抜け出す子どもから、オンラインならではの難しさを学ぶ

子持ち夫婦共働きの妻担当

コロナの影響による休校時は、オンラインでの学習がかなり増えました。

我が家では、Google Meetなどをタブレットに設定後、授業への参加方法を子どもに教えました。カメラや音声ON/OFFの基本操作だけでしたが、チャットや画面の切り替えなど他の機能は、授業ごとに触れながらどんどん覚えていきました。横で見ながら、子どもというのは順応するのが早いなあと関心していました。

子どもがオンライン授業を抜け出してしまった!

ところが、ある日、食事の準備で席を離れたときに、オンライン授業を受けているはずの子どもが近づいてくるのでびっくり!
「えっ、授業は?」と聞くと、カメラや音声をOFFにして来たとのことでした。集中力がなくなって、席を立ってしまったようです。慌てて画面の前に戻らせ、ONにしました。その時、立ち歩きをしないようにと注意をしましたが、子どもが画面の前にずっと座っていることの難しさを感じました。

対面授業の時は先生が直接見て下さるので座って聞こうとする意識が働きますが、オンライン学習はそうもいかないようです。当然学校では、みんなが座って授業を受けてるわけで、その中で、急に席を立って歩き出すなんてしないし、出来ないような周りの環境があるわけですが、オンラインとなると、授業を抜け出すハードルがぐっと下がってくると。

この時は、とっさに注意をしたのですが、そもそもで子どものせいなのだろうか?と疑問がでてきました。

子どもがすぐに立ち歩きたくなってしまったり、集中力が続きにくいのは、オンラインだからなんだろうけど、なぜオンラインだと、そういう状況になってしまうのだろう?と思っていましたら、理由が分かりました。

視線と集中力の関係

AERA dot.にて、情報科学・教育工学が専門の共立女子大学、谷田貝雅典教授の「オンライン授業「視線合わない」問題で学習効果に差 研究で明らかになった「効果が下がる学習者」のタイプ」という記事に記載がありました。

記事では、オンライン授業は対面と違って、視線が合わなくなることで、「ゆるみ」や「飽き」、「疲労感」を感じやすいこと、また視線に関する実験の結果を含め、対処法などが書かれていました。

あれ、視線が一致しないと言っても、別にわざわざ視線を外そうしてるわけじゃないのになんで?かというと、オンラインで会話をする時、相手を見て会話をしますよね?相手の反応も見ながら話をしてるはずですし。その時見てる相手は、ディスプレイに写っている相手です。
ディスプレイに写ってる相手を見てる = 視線がディスプレイに向かってるんですね。
ディスプレイの近くにカメラがある場合、ディスプレイを見て会話をすることで、自然と視線も相手と一致しやすい方向に向いています(完璧とは言わないまでも)

しかし、カメラがディスプレイとずれた位置にあると、カメラは自分の視線をまっすぐ拾ってくれませんから、相手と視線があってるつもりなのにあってないという、状況が生まれてくる、というわけです。

実験

例えば、実験の一つとして「視線の影響」を調べるため、以下3パターンで174人の高校生に同じ内容の授業を行い、学習効果を比較したそうです。

①従来の視線不一致型
②対面型
③視線一致型

例えるなら、
①パソコンやタブレットでオンライン授業を受ける。
②学校や塾などで先生から直接、授業を受ける。
③相手の目を見る視線とカメラに向ける視線を一致させる装置を使用して授業を受ける。
ということですね。

①従来の視線不一致型では、

・学習者は「ゆるみ」や「飽き」、「疲労感」をかなり感じやすい。
・学習効果の著しい低下が見られる。
・「いま目が合ったから指されるかな」といった空気感・緊張感が伝わらない。
・慣れるまでは相手の発言を聞き返すなど、コミュニケーションが円滑にいかないなかで、疲労感が高まっていく。

②対面型と③視線一致型では、学習効果は同じくらいだったそうです。

指摘された「ゆるみ」や「飽き」のほかに、オンライン授業後に、参加していた子どもも横で手伝う私も毎回ぐったりしていましたが、その疲労の理由がコミュニケーションが円滑にいかないことによるものだと分かったのも良かったなと思いました。

じゃあ、どうしたらオンライン授業がうまくいくのか

まず、視線一致の状況になるように、実験で使っているような視線とカメラを一致させるような機器を使うといった大掛かりなものから、カメラやディスプレーの位置を調整するといった手段が考えられます。

また、視線一致型の環境を作り出すことが難しい場合、飽きや疲労を感じやすい「視線不一致下でのオンライン授業を受けるコツ」としては、「使用するディスプレーを大きくすること」が大事なポイントなのだそうです。

実験として、
①30インチ画面のディスプレー<視線不一致型>
②15インチ画面のディスプレー<視線一致型>
①と②の間で、学習達成度に大きな差が出なかったことにより、視線不一致によって伝わらないリアリティーが画面の大きさによって補われることが分かったそうです。

なんかわかる気がしませんか?テレビ、映画、ゲームも大きな画面で見ると、臨場感が高まりますよね!

つまり、「スマートフォンでの小さな画面で授業を受けるより、HDMIケーブルでテレビに接続して、出来るだけ大画面で参加する」のが良いとのことです。もちろん、授業する側も出来るだけカメラ目線で、話しかけたり質問したりする必要があるようですが、こちらは先生方に頑張ってもらうしかありません。

子どものオンライン授業、大人のテレビ会議ともにテレビなどの大きな画面を使うことで、集中力、疲労感を軽減する可能性があるという方法が見つかり、嬉しかったです。今、さっそく居間のテレビにつないで、授業を受けさせています。

テレビを占拠することになりますが、子どもがオンライン授業をしたり、大人がテレビ会議してる時に、テレビを使って大きな音を出して気を散らすわけにもいかないので、これはこれでいいのかなと。

家にあるテレビの数や大きさによっては、使う時間がかぶらないようといった家族の調整が必要になるかもしれません。テレビのチャンネル争奪なんて言葉もありますが、テレビそのものの争奪という状況も生まれているかも?笑

その他、記事中では、視線の話しだけでなく、

  • 学習者のタイプごと(優越感が高い、外向傾向、不適応傾向、粗雑傾向)に見る効果の高い授業
  • プレゼンテーションのような授業では、対面よりも、オンライン学習の効果が高くなる
  • ファシリテーターやティーチングアシスタント(TA)にのような司会進行約が補助することでより、オンライン授業(会議)は円滑になる
  • 視線が一致していたほうがいいが、視線が一致するディスプレーがあると、自分が見つめられてる感覚になり、逆に疲労感が増す(モナリザ効果)

といった内容も紹介されています。興味が湧いた方は、ぜひ記事も読んでみてはいかがでしょうか?!