そろそろ夏休みが近づいてきました。子どもの勉強に関しては、休校のあいだ、よく言っていたせりふ「勉強しなさい!」とまた言いそうな予感です。
教育関係の記事や本を見ると、「子どもに勉強しなさいと言ったことがない。」、「子どもが自分から勉強する。」という話を読んだりするのですが、我が子はそうもいかず。
正直なところ、嫌がっている子どもに「勉強はめんどうなのは当たり前!」、「大変なことだけどやらなくてはいけないの!」と全く違う声かけになっていることが多いです。ただ、休校中を振り返り、一方的に子どもに「勉強しなさい!」と言うのはよくないと反省し、最近、私も少しずつ「ただよび」始めました!
東進の人気講師の授業がYouTubeでタダで受けられる
「ただよび」とは、今年4月から吉野敬介先生と森田鉄也先生が始めたYouTubeで学べる無料の予備校です。
東進と書きましたが、二人とも今は、東進を退職(契約切れ)しており、本サービスは、東進ではなく、株式会社レッドクイーンが行っています。
サービスについて、Business Journalの記事で詳しく書かれており、その一部をご紹介しながら、実際受けている感想をお伝えしたいと思います。
「ただよび」の校長先生は、古文担当の吉野先生。
代々木ゼミナールの講師として昔、テレビ番組などに出演されていたことを思い出します。東進ハイスクールなどで教えられた後、今年3月で退職(契約切れ)しYouTuberへ。
代々木ゼミナール時代に、私の友人も吉野先生の授業を実際に受けていたことがあり、当時の印象を聞くと「面白い授業だった!でも、雑談が楽しすぎて、古典の内容はあまり覚えられなかった(笑)」、「前の方で授業を受けたかったから、約30分前から教室前に並んだよ。」と言っていました。
リアルに人気授業だったんですね。
「ただよび」への参加に際しての思いを下記のように語っています。
「今年の東大に入った東進ハイスクールの生徒800人のうち750人は特待生で1年間無料(通常は年間約80万円位)で授業を受けている」、言い換えれば、生徒の家族が全額支払う、あるいは特待生で無料、他にも容姿、スポーツ、頭の良し悪し、都市と地方の教育環境のなど様々なことが不平等ななか、大学に入るまでの勉強は無料にできないかと考えた。
東進といえば、あの東大合格した人たちの集合写真が使った広告がインパクトありますよね。
あの中の9割は無料で予備校をうけられているというのは、インパクトありますね。
また、地方での公開授業で、生徒は「映像の授業は1.5倍速。90分の授業のうち雑談だけ普通の早さで見ているという話」を聞き、授業を90分間座って受ける時代ではなくなっているという気づきになったとのこと。「雑談だけは普通の早さ」という話はまさしく、友人と同じく吉野先生の雑談の面白さを表していると思います。
ただ、教える側として、「無料」なゆえに、退屈だと生徒が見るのをやめてしまうので、飽きさせない授業を心掛けているそうです。(有料だと、受けないと損な気になるので、乗り気じゃなくても受ける動機になる)
そして、「ただよび」を子ども達だけではなく、学びなおしたい大人、さらに日本語を学ぶ外国の人にも対象を広げていきたいとのこと。
教育の格差を減らし、多くの人に「学びのチャンスを」という考えはとても素晴らしいと思いました。
英語は、森田鉄也先生
古文以外では、元河合塾や東進ハイスクールの講師だった森田鉄也先生が英語を教えています。多くの英語資格を取得されている先生です!
※取得資格
TOEIC満点89回、英検1級、国際英検レベル1、国連英検特A級、TEFL(TEFL)、通訳案内士(英語)
森田先生としては、「今、リスニングが重視されているのに、多くの学校の先生はそもそも教え方が分からない。」と感じているのだそうです。そのため、今回、「ただよび」で新しい英語学習方法を提案することにより、子どもだけではなく、学校の先生もこの動画による英語情報を活用してほしいとのことです。
ちなみに、森田先生は、第2言語として英語を教えるときの教え方に関する資格であるCELTAも取得しています。
「ただよび」の目指すところ
さらに、記事中には、この「ただよび」を運営している株式会社レッドクイーンの慶長聖人社長のインタビューも記載されています。
「我々がやろうとしているのは、一足飛びに大学受験のための予備校の授業料を無料化するということです。これは視聴者全員に奨学金を出すのと同じです。」という言葉はとても印象に残りました。
現在、政府による以下の制度により、幼稚園から大学、専門学校の教育支援が少しずつ充実してきているように思いますが、やはり各家庭での費用負担は大きいのではないでしょうか。金銭的な問題で、学ぶ機会が限られていることも多いと思われ、「ただよび」は子ども達にとって(もちろん大人にも)、大きな役割を果たす「学びの場」となると思います。
また、ただの社会貢献という意味合いだけでなく、下記のように、実際にビジネスとして考えられてるのも安心です
事業のシミュレーションを実施した結果、理論値的には十分成立するビジネスモデルです。ユーチューブの再生回数に伴う広告収入に加えて、教育への貢献というCSRの一環としてスポンサーになってくれる企業からのタイアップ収入も見込まれます。
ビジネスとして成立しないと、クオリティの高い動画の投稿も、講師の確保も難しいはずですから。
さっそく!実際に体験してみました
以下は、私の「ただよび」体験談です。
古文、英語、数学、現代文といくつかの講座を聞きました(常時講師の方を増やしているようで、古文・英語以外のラインナップが増えていました)が、どの先生も実際にクラスで授業を聞いているかのような臨場感がありました。ただ、私の場合は英語に絞りました。小学校で英語が必修となり、私自身が少しでも英文法を子どもに教えられるようになったらいいなと思ったのが理由です。
森田先生の英語の授業を聞いて聞いてみた感想は、「とにかく分かりやすい!」
説明の具体的な丁寧さですが、
例えば、昔の習い方だと、英文法の形として「walk to 名詞」と教えられてきましたが、「名詞」が入るというルールを覚えても、試験の時などに「名詞」の具体例が出せないことが多いそうです。
よって、
walk to 名詞
と方程式のように、ただ覚えるのではなく、
I walk to the gym.
She walks to the gym.
というフレーズ、つまり具体的な文で覚えていくという「パターンプラクティス」が大切だと教えてくれています。
これが森田先生が取得してる資格「CELTA」の教え方のようです。
また、発音については、一つ一つの単語が完璧にできても意味がなく、「動詞、名詞を強く発音し、代名詞、冠詞、前置詞は弱く発音する。」というリズムをしっかり教えてくれます。私も、動画を見てからは、英語をフレーズで覚える、発音の強弱を意識するようになりました。英文法とともに英会話の知識を得られるので、とてもおすすめだと思います。
また、試験に向けてのテクニック動画もあり、問題の中での選択肢を消去する方法など、答えを導き出す近道も教えてくれます。さらにTOEICの動画もあり、資格取得の勉強にも良いと思います。
学生ももちろん、学生以外にも有効
他にも、理数科は航空整備士から駿台・代々木ゼミナール講師になったという永島豪先生、現代文は河合塾や東進ハイスクールの講師だった宗慶次先生が担当と、追加された講師の方も実力のある方ばかり!
学生時代もう少し勉強したかったと思う方や中学・高校で勉強しているお子さん、あるいは親子で学校で習ったばかりの単元を一緒に見たりなど、色々な学習のしかたが出来ると思います。(私の場合は、「お母さんが勉強している姿をみて、自分も勉強したくなったよ!」といつか自発的に言ってくれたらという淡い期待も少し。実際は横でゲームしていますが、、、)ぜひ、ご興味のある方は「ただよび」を始められてはいかがでしょうか。
実際に見る方法ですが、下記の講座一覧からみたいものを選ぶ仕組みになっています。
上記のようにカテゴリ分けされており、カテゴリの中で動画が複数投稿されていってる感じです。
例えば、基礎英文法は現時点で70以上の動画が投稿されています。
その中に「進行形」「完了形」「不定詞」など各単元と関連する動画のリンクが貼ってあり、すぐに見られるようになっています。