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電子機器と近視の関係。子供の目と視力を守るために親ができる予防

子持ち夫婦共働きの妻担当

我が子の視力低下が発覚!

今年に入ってから、パソコンやタブレットでのオンライン授業を受ける機会が多くなりました。さらにテレビゲームをしたり、YouTubeを息抜きに見ることで、画面を見る時間が昨年までとは比べ物にならないくらい増えました。先日、たまたま定期検診で、視力を計ったところ、子どもが今まで以上に視力低下が起こっているが分かりました。

眼科の先生にたずねると、
「成長に伴う視力低下はとても大きく、大人になると低下する度合いがなだらかになる」
と言われました。

親としては、画面と目の距離、明るさなどに気を付けいたつもりだったのですが。ただ、ずっと見ていたわけではないので、結局こちらが別の用事をしている間に寝転がってみたり、体育ずわりをして見ていて、慌てて「距離を離して!」や「もっと明るくして!」と言ったりしていました。

子どもの視力低下は我が子だけなのかと思っていたところ、つい先日にThe New York Timesの翻訳記事、「授業もゲームもSNSもスクリーンを見続ける子どもの目を守るために必要なこと」を見つけました。視力低下を防ぐアドバイスがありましたので、ご紹介したいと思います。

記事概要

記事によると、コロナにより多くの学校が秋からオンライン授業を再開。全国で何十万人もの生徒たちが受講。家庭でのデバイス使用が増えたことによる目の問題など、子どもたちの健康への影響にも取り組む必要があるとありました。(アメリカの記事なので、アメリカでの話です。このあたりは、現在、登校を再開できている日本とはちょっと状況が違いますね)

<ピュー・リサーチ・センターが3月に実施した調査結果>

「12歳以下の子を持つ親3,640人の71%――は、子どもたちがスクリーンを見て過ごす時間があまりにも長いことに、少なくとも何らかの懸念を抱いていると認めた。」

画像・出典:Pew Research Center より
調査時期は2020年3月2〜15日なので、アメリカで休校措置がまだ出る前になります。

オンライン授業が始まる前(コロナ以前)から、子ども達が電子機器で画面を見る時間の多さを心配していることが分かります。海外のお子さんは当たり前のように電子機器を使い親が許容しているようなイメージがあったのですが(ドラマとか)、不安に思う気持ちは全世界共通だったのだと感じます。

影響

両親の不安だけではなく、現実として画面を見る時間が長くなると、眼精疲労や倦怠感、頭痛を覚える可能性があるとのこと。
さらに、画面を見ることと近視にはっきりとした関連があるかどうかは不明なものの、アメリカ検眼協会(AOA)のデータによると、2018年には近視の子を持つ親は4人に1人。40年前と比べると、25%の増加なのだそうです。

近視は放置すると、のちに

  • 近視性黄斑変性症や網膜剥離(はくり)
  • 白内障
  • 緑内障

などの深刻な眼疾患を発症する可能性があり、ジョンズホプキンス大学の小児眼科学教授デビッド・ガイトン氏によると、「正確な理由は不明だが、角膜から網膜までの長さが伸びてしまう「眼軸伸長」は「人が網膜の奥で見ている画像」によって引き起こされるらしく、それはタブレットやスマホのように何かを目の方に引き寄せて見る時に起きる」のだそうです。

子どもの視力に関しては定期的に検査が必要と改めて認識することができました。

対処法

・デバイスからの距離を保つこと

検眼医でGlobal Myopia Awareness Coalition(GMAC=グローバル近視意識連合)の広報担当ミリセント・ナイト氏によると、「何かを読む時は、16インチ(約40cm)離して読むのが一般的」。ところが、「いまは、特にスマホの場合、10インチから12インチ(約25cmから30cm)離して読んでいることがわかった」自然に物を見たりすることと違って、約25cmから30cmの距離では、目が画面に集中してしまう。その結果、目の筋肉が疲れ、頭痛や視力障害を引き起こす可能性があるのだそうです。

この話を聞いたとたん、さっそく家にある50cm定規を持ってきて、タブレットでYouTubeを見ている子どもの元へ。計ってみると30cm! ナイト氏の言う通り!

慌てて、テーブルにあるタブレットとスタンドを子どもから40cm~50cm離れたところに置きました。でも、携帯タイプのゲーム機を使っていると、自分の手で持っているのもあり、30cm以上距離をとらせるのは難しく思いました。

昔の?今もですが、据え置き型のものだと、このあたり親も子も気をつけやすかったのですけれども。。。

・デバイスと目の高さを合わせるか、下向きで見られる状態を保つこと

ロサンゼルスが拠点の小児眼科医ルーク・デイツ氏によると、「デジタル機器を2フィート(約60cm)離して目の高さに保つことを推奨。あるいは目の高さより下に置いて、見上げることを避けるのが望ましい」とも言っています。

・定期的に休憩をとること:「20・20・20」の法則

20が3つでこれだけだとよくわからないのですが、つまりなにかというと、

20分ごとに休憩 

20フィート(約60m)離れたところのものを、少なくとも20秒見上げる

ということになります。

我が家は、今までは「30分で10分休憩」、「1時間で20分休憩」をするよう心掛けていました。(ゲームなどの時だけで、授業は難しいですが。)今回のアドバイスに基づき、20分視聴、20秒休憩を試してみたところ、10分、20分休憩より短いので子どもたちには好評でした。ただ、親にとっては、20秒の休息は少し短いかもと思う時もあり、10~20分、あるいは20秒と休憩の時間を変えたりしています。

・ドライアイ(目の乾き)に注意する

「人は特にデジタル機器で何かを読む場合、まばたきの頻度が1分間あたり5回から10回程度に減少。それがドライアイを引き起こす可能性がある」「子どもの目は大人ほどは乾きにくい傾向があるが、保護者は子どもが画面を見ている時に定期的にまばたきをしているかどうか注意することが大事だ」とのこと。

・視力問題の兆候に注意する

上記、ドライアイの兆候がないかを観察するというのも含めて、以下のような症状が発生していないか、観察しておきましょうということの紹介です。

  • 頭痛
  • 過度なまばたき
  • 目をこする
  • 疲労を感じたり不機嫌になったりする

さらに、目の緊張や疲労を軽減する方法として、安全だという明確な証拠がないブルーライトの遮断用メガネのようなものに頼るのではなく、目の休憩を推奨しているそうです。遮断メガネを買うのであれば、紫外線予防としてサングラスを買うほうが適しているとのこと!
おぉぉ、ここまではっきり言われると、マジなのですね。。。

最後に

・視力検査を避けない

「視力検査は子どもの視力に関する潜在的な問題を特定するために不可欠であり、パンデミック(感染症の大流行)だからといって先延ばしにしない。」

私も、コロナで病院に子どもを連れていくのが怖くて、半年ほど遅れての検診でした。もっと早い段階で、眼科検診などを行っていれば良かったと今回の記事を読んで思いました。

しばらく検査をされていない場合やお子さんが目をこすっていたりなどの兆候がありましたら、ぜひ眼科の先生へお話を伺ってみてはいかがでしょうか。