昨年は突然の休校などで,インターネットがより身近になったと思う方も多いのではないでしょうか。
インターネットを使う時間が増えることで、子どもの視力、脳への影響などは大丈夫なのだろうかと不安になった方も多いと思います。
我が家でははっきりと、「視力低下」にあらわれました。眼科の先生が非常に驚いていました。もちろん、私もショックです。
パソコンでも、スマホでも、タブレットでもディスプレイを見る時間が増えることで、視力に影響が出るのはなんとなくイメージもできるものだと思います。
ただ、それ以外に影響はないだろうか?と思っていたところ、下記の記事を見つけました。
脳トレのゲームの監修などで聞いたことがあると思います、川島隆太先生(東北大学加齢医学研究所の所長)による、『最新研究が明らかにした衝撃の事実――スマホが脳を「破壊」する』という本の内容から掻い摘んで紹介する記事となっています。
元となる研究内容
目を引きやすい衝撃的なタイトルですが、こちらの研究所で行われた調査の一つ、「児童・生徒の3年間の脳発達とインターネット利用頻度の関係を解析」が理論のもととなっています。
(文献1)Impact of frequency of internet use on development of brain structures and verbal intelligence: Longitudinal analyses. Takeuchi et al., Human Brain Mapping 2018 (DOI: 10.1002/hbm.24286)
調査対象:仙台市在住の5歳~18歳の児童・生徒224名
調査期間:3年間
実験方法:
MRI検査 + インターネット習慣をアンケート調査。
3年後に、
MRI検査 + 年間の脳発達に伴う大脳灰白質体積の増加を算出
ちなみに大脳灰白質(大脳皮質)は、知覚、随意運動、思考、推理、記憶などの機能をもち、これが増加してる=のうがより高度に成長していくことに繋がるとのこと。
成長期の脳の発達が3年経過してもほとんどみられない。
・例)中学3年生がスマホを利用した場合、
「1時間未満もしくは、まったく使っていない」生徒の脳=中学3年生なりの脳
「スマホを高頻度で使う」生徒の脳=小学6年生の脳のままである可能性あり
・インターネット習慣の頻度が高いと、3年の間に言語性知能が低下。
ということが分かったそうです。
右下に向けて引かれてる点線が、平均値になっていて、インターネット習慣が多い(グラフ右側)ほど、大脳灰白質の増加が減少するというのがわかると思います。
※あくまでもインターネット習慣のため、スマホの習慣と直接関連するものではないですが、スマホを使ってのインターネット利用率は、中学生の65.8%、小学生では40.7%(内閣府データより)なので、スマートフォン使用と関係があると言えるとしています。
つまり、
スマホによる頻回のインターネット使用
↓
大脳全体の発達がほぼ止まってしまう。
↓
勉強をする/しない、睡眠を十分にする/しないに関わらず、学力低下を引き起こす
とのことです。
子どもの対応につい感心してしまう
この記事は大事!と思い、YouTubeやゲームが大好きな子どもに話して聞かせました。
ところが、「ママ、最近フェイクニュースが多いって言っていたじゃない?その記事は本当?」と切り返されてしまいました。
確かに、先日「色々な記事があるけれど全て正しいわけでないから、自分の目できちんと判断しなくてはいけないのよ。」と話したばかりでした。
しっかりと親の話を聞いていたんだなと感心するとともに、親(私)としては「出来るだけゲームなどしないでほしい」=こういう記事に需要がありますし、子どもは「ゲームなどでたくさん遊びたい」=こういう記事には否定的、と相反する意見をもっているので、なかなか説得するのは難しいなと思ってしまいました、、、
この記事をそのまま活用することもできますし、この記事を元に子どもと話し合ってみるという活用もできます、この記事はセンセーショナルすぎないかな?という視点も大事です。みなさんも、インターネットと脳の関係を、ぜひ親子で話し合われてみてはいかがでしょうか。