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子どもが挫折に強くなるには?親が見本として示す行動

子持ち夫婦共働きの妻担当

以前から、子どもの行動で気になることがありました。例えば、問題集を解いて、終わって採点しようとすると、赤いペンで〇、×をつけるのを嫌がるのです。なぜ自分が間違ったことを直そうとしないのかなと思っていました。素直さが足りないのか、プライドが高いせいなのかなとか。

ところが、その理由は別のところにあったと気づかされる記事に出会いました。

10年後の子どもに必要な「見えない学力」の育て方の著者である、木村泰子さんが、東洋経済にて公開している記事になります。

こちらの記事では、いじめを受けた子や発達障害の子が多くいたなかで、不登校ゼロを達成し、「奇跡の公立小学校」と言われた大空小学校(大阪市)があり、そこで9年間、校長をされていた木村泰子先生※が「子育てで大事なこと」をアドバイスしている記事です。

その中で、「なぜ今の子どもたちや若者は失敗を恐れ、チャレンジしないか。」という問いに対し、「失敗したら叱られることにより、失敗は子どもにとってピンチになってしまう。これは、行動しない消極的な子どもになってしまう。」という指摘がありました。

この言葉がとても心に響きました。

まさしく子どもが問題集を解く姿は、失敗したら叱られる→行動しない消極的な態度。

「失敗したらやり直せばいい」
「ピンチはチャンス」
「失敗は宝物だよね」

こういう経験がたくさんあったなら、心が折れることもないはずとの言葉に、私は全く逆のことを子どもにたくさん強いてきたのだと思いました。

自分自身の子どもへの接し方の誤りに気づくと共に、「子どもに一番の影響力のある親(大人)も、いつからでも“やり直し”はできます」という言葉にも勇気がでました。

まずは、子どもに対して、問題集のことだけではなく、「ママが失敗を強く叱ったりすることが多かったよ。本当にごめんなさい。あなたなりに努力したことなのに否定することばかり言ってごめんなさい。」と記事を読んだ直後に、子どもに謝りました。

そして、小さなことですが、問題集を解き終わって、採点時に「赤ペンで堂々と〇、×をつけていいんだよ。間違えることは全然恥ずかしくないんだよ。」と一つ一つの問題の時に伝えました。

木村先生曰く、子どもが失敗したときに大人がかける言葉はただひとつ、「大丈夫?」という言葉なのだそうです。子どもの失敗を叱らず、子ども自身がやってしまった失敗を自分でやり直す、この力をつけることが大切なのだそうです。

今まで「失敗はダメ!」と叱った時間が長い分、いきなり方針の変わった私の態度にこれから戸惑っているかもしれません。これからは、「大丈夫?」、「失敗は宝物」という声かけを多くしていきたいと思います。

「大人が覚悟を持って変わったら、子どもは確実に変わる。ここは揺るぎない信頼を持っていてください。ただし、焦らない。子どもが1分で変わるのか、半年なのか、1年、2年、場合によっては10年かかる場合もある。」

木村先生のこの言葉を心にとどめ、子どもの変化を焦らずに見守っていくようにしたいです。この忍耐がとても大変なのですが、、、

もし同じようなタイプのお子さんがいらっしゃいましたら、「大丈夫?」、「失敗してもまたやり直せばいいんだよ!」など声かけをしてみませんか?

※今回、木村泰子先生のことを初めて知ったのですが、色々なメディアで教育のことをお話されていました↓

「みんなの学校」大阪市立大空小学校初代校長 木村泰子先生からのメッセージ

「主体的な子どもを育てる学校教育」について、木村先生が講演されたエピソードが特に印象的でした!

ある学校の講演会に行ったところ、「廊下は右側を歩きましょう」と書いてあった。講演会に参加されている地域の方、保護者、教職員の方々に「廊下を右側を歩くのは何のため?」と質問した。「ぶつからないようにやろ。」という答えなどがあったので、それなら「廊下はぶつからないで移動しましょう。」と書いたらどうかと提案した。「右側を歩くことが目的ではなく、目的はぶつからないこと。ぶつからないようにどうすればいいか、自分で考えて、自分で行動に移す。失敗したらやり直す」。

これが、主体的な力をつける学校教育なのだというお話をされたそうです。私自身、「右側を歩く」というのは「当たり前」で疑問に思ったことがありませんでした。まさしく、そこに「主体性」がなかったと気づかされるエピソードでした。

他にも、

子供を主語にした学びを~木村泰子氏の教育改革(上)

上中下と記事があるのですが、中と下は有料記事になっていて、(上)は無料で公開されています。

「校長のいうことを聞く教員を作っている学校は必ず崩壊する。」など、子どもの育て方、学校教育のあり方について様々なアドバイスをされています。

ご興味がありましたら、ぜひご覧ください!納得感のある考え方をですが、いきなり変えていくのは難しいと思います。まずはこういう考え方があるんだ、考え方でもいいんだというところから入っていくのでもいいと思います!