はじめに
共働きの家事は大変ですよね。お互い時間もない、得意なわけでもない、楽しくもない、揉めますし。イライラするし、けんかするし。お互いそんなことしたくないのにも関わらず。。。
しかし、この問題を放置しては、二人のハッピーな今後はない!
であれば、色々とネガティブになりながらも、ポジティブになんとかしていく方法をとっていきたいものです。
すでに共働きは主流の世帯タイプに
平成27年(2015年)国勢調査の資料によると、今や共働き世帯は64.4%に達しています。
当初からじわじわと伸びてはいたものの、直近の2010年→2015年の約5%の伸び幅が大きく、結婚している世帯の中でいうと、主流な世帯と言えるでしょう。
自分だけが共働き世帯じゃない、まわりも大半は共働き世帯そんな世界に今生きているということは認識しておきましょう。
専業主婦世帯の減少傾向
男女共同参画白書を見ると、専業主婦世帯が減って、共働き世帯が増える経過がわかりやすく参照できます。
平成12年(2000年)くらいから、完全に逆転しています。
世帯数が上記の国勢調査と違うのは、男女共同参画白書で参照しているのが、労働力調査という別の統計からとっているからになります。
統計により共働き世帯の定義が異なるためですね。
みんなうまくやれてるの?家事の分担状況を見ると
共働きが当たり前の社会で、自分たちの世帯は家事分担がうまくいかず困っている。。。じゃあ、他の家庭はどうしてるんだろう?うまくやってるんだろうか?
家事の分担状況を調査した結果が下記になります。
平成28年(2016年)総務省の社会生活基本調査から、6歳未満の子供を持つ夫婦の家事・育児関連時間(一日あたり)の表になっており、図らずも海外との比較もできるものになっていますね。
単純に、日本の妻と夫との家事育児に関わってる時間の差が見えてきます。
妻7時間34分に対して、夫は1時間23分!
自分の家庭と比べてみてどうでしょう?
うちはそれよりはマシだった!これよりもひどい。。。と様々あるかと思いますが、日本の現実はこうなので、あなたのまわりの共働き世界もうまくいっていない可能性が高いと言えます。
そう、一つの世帯の話ではなくて、全体の話なのですね。
5対5への理想は遠く
とは言っても、海外も日本と比べて進んではいるが、5対5というわけではない、そんな現実も見えてきます。
先進的として、参考にされる北欧の国々(スウェーデン、ノルウェー)でさえ、妻は約5時間30分に対して、夫は約3時間15分にとどまります。
それだけ難しい課題でもあるのだと気付かされます。
なぜ家事分担はうまくいかないか?
日本の家事分担がうまくいっていない理由はいくつか解説されており、下記のようなことがあげられることが多いです。
男性の労働時間が長い
働き方改革などもあり、昔よりは減ってきてると言われますが、それでも男性の労働時間は女性と比べて多いと言われています。
上記、週間就業時間60時間以上の雇用者の割合の推移を見ても、男女計のピンクラインよりも男性のラインが上で、さらに、ちょうど結婚子育てに当たる30歳、40歳代の男性は、男性全体と比べても就業時間が長いことがわかります。
平成2年(1990年)
- 男性 22.4%
- 男女計 15.9%
- 女性 5.1%
平成29年(2017年)
- 30歳代男性 14.9%
- 40歳代男性 14.7%
- 男性 11.6%
- 男女計 7.7%
- 女性 2.6%
人間の時間は人によって変わりません。
就業時間がながければ、他のことをする時間がとれない=家事や育児をする時間がとれないという結果に繋がります。
また、就業による疲労も考慮すると、時間だけでなく、体力や精神的な疲労も重なってくるでしょう。
伝統的性別役割に対する考え方
いわゆる男性は外で働いて、女性は家庭を守るそんな伝統的な考え方が抜けきれてないともいいます。
下記は、内閣府が平成28年(2016年)に実施した女性が職業を持つということについての、アンケート結果になります。
「子供ができても、ずっと職業を続けるほうがよい」が5割を超えており、伝統的役割への考え方が変わってきていることがわかります。
(まだ5割なんだという考え方もありますが。。。)
ただ、「子供ができたら職業をやめ、大きくなったら再び職業を持つほうが良い」と考える人も約25%いて、
・女性の就職は世帯の中でサブ的な役割=男性が大黒柱でないといけない
・育児は女性がするもの
といった、考え方も根強いのがわかります。
この選択肢を選んだ女性(28%)のほうが男性(24.3%)よりも多いというのも特徴で、男性側からの伝統的役割のプレッシャーだけなく、女性の中でも自分たちに対して、伝統的役割を課してしまっているという、社会全体の状況が見えます。
もう一つ、よりストレートに、「夫は外で働き、妻は家庭を守るべき」という考え方への賛否を聞いたアンケート結果です。
その時の時代や流行り、経済状況などもあるのかと思いますが、平成28年(2016年)の調査では、賛成が40.6%、反対が54.3%と、過半数以上の人が伝統的役割を否定的に考えてることがわかります。
が、今も、40%は肯定的と考えているとも言えまして。
変わってきているが、まだこの状況であるというのは理解しておくべきかもしれません。
丁寧な家事をしなければならないという意識
家事、育児問わず、丁寧な家事をしなければならないという強迫観念にも似た意識をもっていませんか?
親が専業主婦のだったりすると、専業主婦だからできていたことや、あの時代だからできていたことを、共働きの今にやらなければならないノルマとして自分やパートナーに課してしまったり。
「家事のし過ぎが日本を滅ぼす」という本にも書かれていますが、丁寧な家事は伝統というわけではなく、近年発生したものだったりするんですね。
なので、そもそも守ることではなく、その時代、あなたの生活スタイルによってどういう家事をするか?を決めれば本来はいいんですね。
もちろん、余裕があったり、家事そのものを楽しむ、趣味のようにしているのであれば、ぜひ継続してもらうといいと思います。
特に料理系で手を抜けない
しつこいですが!料理系で手を抜けない、あるあるだと思います。
カップ麺などのインスタント食品、冷凍食品から、コンビニ、ファーストフードへなんとなく持ってしまう罪悪感。。。
手料理でないといけない、、、複数のおかずがないといけない、、、
このあたりの意識によって家事育児にかかる時間が増えている要因もあると言われます。
仕方ない?では、済みません!
こうして色々理由をあげていくと、じゃあ、無理じゃん!しょうがないよね!あきらめな気持ちも生まれてくるのですが、、、いやあ、そのままにしておいていいわけはないでしょう?!
離婚理由として、相手が家事に協力的ではないと回答した調査結果もあります。
離婚の理由
離婚に関する調査2016(リクルートブライダル総研 調べ)
相手が家事に協力的でないから 男性6.8% 女性27.2%
相手が育児に協力的でないから 男性2.4% 女性26.2%
http://www.recruit-mp.co.jp/news/pdf/20160706_01.pdf
もちろん、家事や育児への不満だけが離婚理由というわけでもないとは思うのですが、複合的な理由の一つには今の時点で十分なってるわけです。
また、そもそも離婚まで至らないとしても、不満をいだきながら、今後も長い人生をともに歩むよりも、なんからの対応をして、ハッピーにできたほうがいいのではないでしょうか?
ハッピーな家事分担を実現する方法
では、どうしたらいいのか?今の不満をどうしたらいいのか?
を、Yietoが考える家事分担改良方式で考えていきますよー。
まずは話し合いましょう。
まずはどうしたいのか二人のスタンスを話し合う
二人がどうしたいと思ってるのかを話し合うのをおすすめしています。
まわりくどいかもしれませんが、自分はどうしたいと思ってるのか、相手はどうしたいと思っているのかを
極端な話、丁寧な家事がしたいけど、共働きだとできないから仕事を辞めるといのも、一つの選択肢になってくるでしょう。
職場に近いところに引っ越したり、転職をしたりもあると思います。
ただ、そんな極端な話にならないでも現実的なラインで二人の目指す未来も作れるといいですね。
家事は手抜きでいいのか、丁寧な家事がいいのか、掃除は月一でよかったり、家事にもっとお金を使って家事家電で楽をする、いや、家事は二人でお金を使わず頑張って、むしろそのお金で旅行をしたいとなったり、そんな深い話し合いが必要です。
Yietoでは、下記の内容を話して、二人の、一つのファミリーとしての家事育児に対するスタンスを決めてもらうことをおすすめしています。
- 家事育児の主体は誰が担うべきだと思いますか?
夫と妻二人が主体なところもあれば、家庭によっては共働きでも夫と妻片方が主体なのが二人にとってよいところもあると思います
- どんな分担のわけ方がいいと思いますか?
収入比、家にいる時間、得意不得意、じゃんけんなど、分担の分け方
- そうすると、どれくらいの分担割合になる?
上記の分担方法だと、具体的にどれくだいの負担割合になるのか、夫4妻6なのか、夫5妻5なのか
- 家事育児に対するスタンスを決めよう。 (レベル編)
丁寧な家事を目指すのか、手抜きをしていくのかなど、どれだけの力量をかけるか
- 家事育児に対するスタンスを決めよう。 (お金編)
家事家電などある程度出費してもいい、安めの便利グッズくらいだったら出費してもいいなど、お金をどれだけかけるか
- 家事育児に対して、妻が夫に求めることは?
受け身ではなく主体性をもってほしい、ありがとうの言葉がほしいなど、妻が夫に対して求めること
- 家事育児に対して、夫が妻に求めることは?
自分がやった後にやり直さないでほしい、自分のやり方でやらせてほしいなど、夫が妻に対して求めること
現状のタスクと分担状況を可視化する
二人がどうしていきたいか、スタンスを話し合えたら、今の家事タスクにどんなものがあって、どっちが担当しているかを可視化します。
こんなことやってたんだ?ぜんぜん知らなかった!そんなタスクも出てくると思います。
スタンスと現状の差を見つける
可視化ができたら、改めて話し合うパートになります。
スタンスで決めたことと違う状況があれば、もしそれがやりすぎてることであれば、減らすチャンスです!
裏返しになった靴下をたたむ時に直していたが、相手にとっては、別にどうでもいいことだった。どうせ履くときに元に戻して履くんだし?こんなこともあったりします。
新しい分担を作る
では、そろそろ新しい分担を作ってみましょう。いきなり大きな変更をすると、慣れないでうまくいかなかったりするので、最初は数個から少しずつ見直すやり方がおすすめです。
洗濯物の干し方はこうじゃないとダメ!といったこだわりのある家事は自分でやったほうがお互いストレスになりません。
また、この際に、自分たち以外にやってもらう、例えば買い物であればネットスーパーやコープを使ったり、食洗機や自動掃除機などの家事家電を買ったり、家事代行サービスを使うといった、タスクの難易度や負荷を下げたり、二人の外に出すというのも選択肢として考えるといいでしょう。
繰り替えす
新しい分担ができたらさっそくやってみましょう。しかし、うまくいかないこともあると思います。
そこで、やっぱりダメなんだとならずに、じゃあ、なんでダメだったのか?
スタンスがあってなかったのなら、決め直せばいいです。
分担のバランスがうまくいってなかったのなら、分担をもう一度新しく作ればいいです。
二人で決めたことですので、他の誰も干渉してきません。二人で話して、自分たちの都合のいい、ハッピーな家事分担を目指してもらえたらと思います。
まとめ
共働きの家事と分担の問題は、今が過渡期とも言われます。困っているのはあなただけではありません。
じゃあ、我慢するのか?ではなく、すべて二人次第!最高の二人の分担を作ってくださいね!